こんにちは、コトリス(@Kotori_fresh)です。
京都・祇園の花街を抜け八坂神社を通り過ぎ、円山公園の一角にある白亜の洋館「長楽館」の門をくぐりました。
12月13日まで行われている令和2年度「第56回京都非公開文化財特別公開」では、通常ホテル長楽館の宿泊者しか見学できない「御成の間」も公開されています。この記事を見て見学の予習をしてくださいね。
レディースホテルとしても使われていた近代建築・ホテル長楽館に宿泊
元迎賓館で京都市指定有形文化財である長楽館は、カフェやレストランとして一般にも解放されています。
今回の目的は館内にある1日6室限定のホテル。
もともとは安価なレディースホテルとして営業していましたが、長楽館完成100周年記念に高級ホテルとしてリニューアルオープンしました。
長楽館上階に宿泊できるのは夢のような話ですが、一番安い部屋でも5万超……。
大阪から京都なんて余裕で日帰りできる場所だし、5万で泊まるなら遠くに旅行に行きたい。
いつか泊まってみたいと予約サイトを眺めるだけで数年の月日が流れましたが、私の誕生日祝いを言い訳にして清水の舞台から飛び降りる気持ちで予約しました。
予約は一休.comを利用。
一休.com内で長楽館の宿泊料金が割引になるクーポンをもらえたので、利用の後押しになりました。
不定期で割引クーポンをもらえるので、宿泊の予定がなくても会員登録するのがおすすめです。今のうちに会員登録を済ませましょう。
はじめてのホテル長楽館を徹底レポート
予約の時点で迎賓館晩餐会に招待されたかのように心が弾み、ようやく宿泊当日に。
洋館も近代建築も大好きなので数え切れないほど写真を撮りました。
厳選して載せますね。
ロビーも階段も廊下も豪華絢爛。
館内にあるのはすべて舶来品の逸品。
細やかな装飾がいたるところに施され、100年を超えても色褪せることのない美しさを保っています。
翌日12時までくつろげるレイトプランを予約したので、チェックインは17時過ぎ。
バトラーサービスのように滞在時に用件を聞いてくれる専任の担当者が迎えてくれました。
宿泊者しか入れないラウンジでチェックイン。ここで抹茶と干菓子のサービスが。
ラウンジには飲み放題のドリンクやお菓子が常備されています。客室内にある冷蔵庫のドリンクも飲み放題。
「ミニバーフリー」と呼ばれるシステムをはじめて知りましたが、これだけでテンションUP。
今回宿泊する部屋は、53平米あるサイプレスビューツインルーム。
室内には暖炉があり、冬には本物の薪を使用し暖炉に火を灯すそう。
一番リーズナブルな部屋で窓からの眺望はいまひとつでしたが、シックなインテリアで落ち着きました。
長楽館:鳳凰の間
「誕生日なのでケーキを食べたい」とリクエストしたら、チェックイン後すぐ長楽館カフェに案内してもらえました。
通されたのは国内外の賓客のためのゲストルームとして使用された「鳳凰の間」。
ロココ調、バロック調、クラシカル調など、館内にある部屋はすべて異なる様式が用いられています。
祇園にあるカフェとしても長楽館はおすすめ。予約なしで気軽に入れますので、まだ利用したことのない方はぜひ。
持って来ていただいたケーキのプレートには「Happy Birthday」の文字が!
サプライズはするのもされるのも苦手なので、リアクションしづらかったんですがお心遣いが嬉しかった。
飲み物の料金は宿泊代に入っているので払ったのはケーキ代のみでした。(チェックアウト時に請求されます)
ウインナーコーヒーのクリームはバラ。溶かすのが勿体ない……。
長楽館の名付け親は伊藤博文
ここで長楽館の歴史を簡単に解説します。
長楽館は明治42(1909)年、“煙草王”と呼ばれた実業家・村井吉兵衛により、国内外の賓客をもてなすための迎賓館として建築されました。
伊藤博文、大隈重信など明治という時代を彩った人々や、米財閥ロックフェラーなど各国から要人が訪れています。
「長楽館」の名付け親は伊藤博文で、東山の眺望を詠んだ伊藤博文の漢詩にちなみ命名されました。
設計は立教大学の学長であり宣教師・建築家のアメリカ人、J.M.ガーディナー。
現・立教大学3代目校長として来日。その後独学で建築を学び、『外交官の家』など日本各地に多くの建築を残しています。村井から青天井の予算で依頼された一世一代の仕事に並々ならぬ情熱を注ぎこみ、ミリ単位のこだわりを貫き通しました。
引用:https://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/index.html?trgt=20200502
長楽館:喫煙の間
入口上には伊藤博文直筆の扇額。
「足の下のステキな床」案件のタイルはイスラム風の幾何学模様。
中国式装飾やステンドグラスも飾られていて、一言で言えばごった煮。
京都非公開文化財特別公開で見学できる「御成の間」と「長楽庵」をご案内
通常一般公開されていない「御成の間」と茶室「長楽庵」ですが、長楽館のたてもの全部が令和2年度「第56回京都非公開文化財特別公開」の施設に選ばれているため、2020年9月1日(火)~12月13日(日)までは見学できます(要拝観料)。
通常は宿泊者のみ立ち入りを許される3階。
御成の間(通常非公開)は床の間、付書院、飾り窓などを配した「書院造り」という様式。
二条城を彷彿させる折上格天井は格式の高さを示すものだとか。
隣にある茶室「長楽庵」は桃山風。桜と紅葉のステンドグラスが素敵でしょう?
他の部屋はカフェ利用で入ったことがありますが、3階ははじめてなのでひたすら感嘆のため息。
豪華な客殿を隅から隅まで見学させてもらい、目が肥えました。
17時から翌日12時まで滞在できる上に、専任の担当者から至れり尽くせりのサービスを受け、「逆にコスパが良い!迷っていた時間はなんだったんだ!!」と思いました。
令和2年度『第56回京都非公開文化財特別公開』
期間:令和2年9月1日(火)~ 12月13日(日)
時間:午前10時~午後4時(長楽館拝観受付)
拝観料:大人1000円、中高生500円(1か所につき)
公式HP:https://souda-kyoto.jp/travel/saijiki/cultural_properties_2020.html
2020年5月2日放送 新美の巨人たち シリーズ「春の京都で美に憩う」第4弾で紹介されました
シリーズ「春の京都で美に憩う」第4弾は、アンガールズ・田中卓志さんが京都市指定有形文化財の『長楽館』へ。実は広島大学で建築を学んでいたという田中さんが、京都に建つ洋館の謎に迫ります。
祇園の繁華街にほど近い、八坂神社の裏手に位置する、明治42年に建てられた3階建ての洋館『長楽館』。外観は重厚さを讃えるルネサンス様式。一歩踏み入れれば、優雅なフォルムの美しい階段、ネオクラシック様式の食堂に、ロココ様式の応接間…かと思えばある部屋は中国伝統の模様の壁にイスラム様式のタイルの床。さらに3階へあがると一気に京都らしい雰囲気に。和柄のステンドグラスが輝く茶室に、お城の本丸のような書院造りの大広間も…。そこはまるで建築の世界旅行!あの伊藤博文もここをたいそう気に入っていたといいます。引用:https://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/index.html?trgt=20200502
長楽館はGo To トラベルキャンペーン対象施設です
ホテル長楽館は、国の提示する「Go To トラベル事業」の参加条件を満たしており、対象施設となっております。
現時点でのキャンペーンの取り扱いにつきましては、下記の通りとさせていただきます。▼Go To トラベルキャンペーン適応対象
○ 一休.comからのご予約▼Go To トラベルキャンペーン適応対象外
× 長楽館公式ホームページからのご予約
× お電話でのご予約
長楽館・施設情報
【最寄駅】阪急河原町駅より徒歩15分
【住所】京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604
【営業時間】店により異なる
【定休日】無休
【公式サイト】http://www.chourakukan.co.jp/