2023年11月2日(木)から12日(日)まで、京都初の建築一斉公開イベント「京都モダン建築祭」が開催されます。
公開エリアは「中京」「御所西」「岡崎」「その他」の4箇所。
私が特におすすめしたいのは、見どころのある建築が多い「御所西」エリアです。
当記事では、参加建築のひとつ「京都府庁 旧本館」をご案内しています。
重要文化財「京都府庁 旧本館」の外観
「京都府庁 旧本館」は明治37年(1904年)竣工。
明治期以降の県庁舎のお手本とされていた時期があるネオ・ルネッサンス様式の名建築です。
設計したのは辰野金吾の弟子・松室重光。
京都府技師として社寺建築の保存・修復をする一方で、近代建築の設計も行うようになりました。
堂々たるシンメトリーの正面。
大統領がバルコニーから手を振っていそうな外観!
外壁はベージュですが、実は煉瓦造りで小石を混ぜたモルタルが塗られています。
中庭
中庭には円山公園にあるシダレザクラの孫にあたる桜など、7本の桜が植えられており、京都の隠れた桜の名所になってます。素晴らしい景観と桜の組み合わせはさぞや見応えがあることでしょう。
2階から中庭を見た様子。雨に濡れた紅葉がクリーム色の壁に映えます。
階段
マリー・アントワネットが降りてきそうな階段!
宮殿に来たかのような芸術的意匠です。
ディテールが和風なので工芸品のように見えますね。
旧議場
明治38年(1905年)から昭和44年(1969年)まで、府議会の議場として使われていました。
昨年、明治期当初の姿で修復されたあとは、催し物会場として一般でも利用可能。
2階の傍聴席がオペラ座のようになっているのでコンサートにも良さそうですね。
天井が板チョコみたいで美味しそう。
旧知事室
明治38年から昭和46年まで24人の知事が使用しました。
館内随所に和風建築の技術が取り入れられていますが、知事室は特に凝った装飾が施されています。
まとめ
京都府庁 旧本館をご紹介しました。
京都に来たならば神社仏閣めぐりと合わせて重厚な洋館めぐりもおすすめです。
京都モダン建築祭にぜひご参加ください。
京都モダン建築祭・京都府庁 旧本館 公開情報
【最寄り駅】地下鉄「丸太町」、バス停「府庁前」
【公開時間】11月2日(木)10:00〜17:00、11月10日(金)10:00〜17:00
11月11日(土)13:00〜17:00 ※、11月12日(日)13:00〜17:00 ※
※11月11日(土)12日(日)は旧議場の公開はありません
※特別公開の建築・箇所の見学には、京都モダン建築祭2023パスポートの提示が必要です。事前に購入・引き換えをお済ませください。
【公式HP】https://kenchikusai.jp/event/architecture_detail.php?id=154