3日間乗り放題で4100円の「近鉄新春フリーパス」を使って三重県に向かったのは2015年のこと。
名古屋を目指したくなる気持ちをぐっと抑え、この時は三重縛りとして
桑名、四日市、津、松坂、伊勢の喫茶店を巡っていました。
三重を観光するにあたって、位置的に便利そうと宿泊先に選んだのは津駅前。津市は三重の県庁所在地だし、昔ながらの喫茶店も多いだろうと見当をつけました。
当記事では津市で出合ったレトロな喫茶店2軒をご紹介しています。
中村珈琲(閉店)
「中村珈琲」は閉店し、更地になっていると読者の方に教えていただきました。喫茶のすたるじあは閉店喫茶も同列に扱っているため情報は残しておきます。
津に到着して最初に訪問したのが津の歓楽街・大門にある中村珈琲。
津市民がこよなく愛する甘味・蜂蜜饅頭を販売する「蜂蜜まん本舗」の隣に店を構えていました。
入り口に純喫茶と書かれた年季の入った木の看板が設置してあるのでかなりの老舗と見たんですが案の定、創業は昭和30年(1955年)でした。
洋品店やタバコ屋も兼ねていたようですが、喫茶店に鞍替え。
車の往来が激しい伊勢街道が真ん前にあるのに、ドアを開けると別世界のような静けさに包まれていました。
雰囲気の違う奥の席で絵を眺めながらコーヒーを飲み、旅の計画を練っていました。
サンモリッツ
日本三観音の一つに数えられる津観音と、大門大通り商店街近辺にある喫茶店。
「47都道府県の純喫茶」では三重県代表として紹介されています。サンモリッツの詳しい歴史については本をご参照ください。
1965年に映画館「津東宝」に併設する喫茶店として創業。
2001年に津東宝は閉館しましたが、地元の人の憩いの場であるサンモリッツは営業を続けています。
夕食をいただくために19時頃に到着。
特徴的な半円型のカウンターの下には常連さんたちがたくさん。
はじめてなのでどこに座ろうか迷っていたら、常連さんがここに座ったらとカウンター席を譲ってくれました。
実は大阪出身だというママに「47都道府県の純喫茶」を見て来たことを告げると「あの本を見て来てくれた人、たくさんいるの」とにっこり。
津に2泊する予定だと話したら津のお土産と観光情報までリストアップしてくださいました。
朝から夜まで、あらゆる時間帯におすすめしたい喫茶店です。
2022年3月に「サンモリッツ」を再訪。現在は2代目ママさんが店を守っています。「47都道府県の純喫茶」を読んで来店した際は、ママさんに申し出たらいいことがあるかもしれません。
サンモリッツ・店舗情報
【最寄駅】近鉄「津新町駅」より徒歩15分
【住所】三重県津市大門32-3
【営業時間】9時~18時
【定休日】無休
はじめてのZINE(同人誌)「喫茶店の人」の通販をSTORESで開始しました。
物販での売上は純喫茶保存協会の活動資金とブログの運営資金に使用します。
サイト存続のため、ご協力をお願いいたします。