京都の喫茶店文化の黎明期は1930年代。
今も生き続ける老舗喫茶「カフェ進々堂」「スマート珈琲店」「フランソア喫茶室」などはその時代に創業しています。
今回は京都・四条エリアの4大クラシカル喫茶のひとつ「築地」を、写真をたっぷり交えてご案内します。
喫茶築地の歴史
築地の創業は1934年(昭和9年)。
京都なのになぜ築地?と不思議に思っていました。
由来はまさしく、東京の築地。
三代目である現店主の祖父(初代)が演劇好きで、日本初の新劇の常設劇場「築地小劇場」から名前をいただいたそう。
1階
築地は2階建てで写真は1階です。
存在感のある赤い布張りの椅子は初代がデザインしました。
椅子・テーブル・アンティークの調度品は配置ひとつ変えず、初代のセンスを引き継いでいます。
2階
こちらが2階。
一人利用や音楽を堪能したいなら1階。
複数人で利用するなら自然光が注ぐ2階がおすすめです。
喫茶築地でコーヒーといえばウインナーコーヒーのこと
築地は京都ではじめてウインナーコーヒーを提供した店としても知られています。
物資が乏しく粗悪品が出回っていた時代に、ホイップしたクリームをコーヒーに浮かべて本物の生クリームだと証明したことがはじまり。
喫茶店の定番であるブレンドコーヒーはメニューになく、コーヒーには必ずクリームが浮かんでいるのでご注意を。
「ウインナーコーヒーがいちばん難しい。だから一種類だけで手一杯」とは先代の言葉です。
ウインナーコーヒーを飲みながら流れるクラシックに耳を傾けると、つかの間重役気分。
築地のまとめ
12年前に閉店した高瀬川沿いの「名曲喫茶みゅーず」や出町柳の「柳月堂」など名曲喫茶と呼ばれる類の喫茶店がもともと好きで、喫茶店巡りに目覚める前から何度も足を運んでいます。
京都の喫茶文化を築いた名店にぜひ訪れてみてください。
築地のメニュー(一部)
ウインナー珈琲:650円
紅茶(フォートナム&メイスン):650円
ココア:650円
カフェオレ:650円
ミックスフロート:800円
コーヒーフロート:750円
ソーダフロート:750円
ミックスジュース:750円
チョコレートケーキ、ムースケーキなどセットは時価
築地・店舗情報
【最寄駅】阪急河原町駅から徒歩2分
【住所】京都市中京区河原町通四条上ル一筋目東入ル
【営業時間】11時~20時
【定休日】無休
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